アルコールを摂取することで病的な変化が心身に起こり再びアルコールを摂取したいという欲望・依存が生じます。
そして自らの意思でその渇望をコントロールできなくなり強迫的・病的に飲酒行動を繰り返す精神疾患です。
アルコール依存症は本人の意志が弱いからなるのではありません。
アルコール依存症の方が、自身の体内からアルコールが抜けると離脱症状がでます。
不安感、焦燥感、不機嫌やイライラなどのこころの問題がでます。
また、手の震え、不眠、頭痛などのからだの問題もでます。
さらに依存症が進行してくると幻聴、幻視、けいれん発作がみられることがあります。
これらの離脱症状はアルコールを飲むと消えるため、またアルコールを飲むという悪循環に陥りやすいのです。
脳の中にこのアルコール回路が形成されると、循環に伴いどんどん強化されます。
アルコール依存症が続くと、こころとからだに様々な問題が起きます。
しかし、アルコール依存症は本人だけの問題ではありません。
2次的問題として周囲の人たちにも様々な影響を及ぼします。
アルコール依存症は精神疾患で、治療が必要です。
そして治療は断酒を継続することです。
治療のための専門の病院・クリニックがあります。
アルコール依存症の治療教育と精神療法、薬物療法を行います。
また断酒会やAA(アルコホーリクス・アノニマス)といった自助グループもあります。
当事者の方々同士で支え合い、回復を目指します。