薬物依存とは、薬物を繰り返し使うことで脳が慢性的な異常状態となり、薬物の使用を止めようと思っても渇望を自分でコントロールできなくなり薬物を使いつづけてしまう状態のことです。
依存症になりやすい薬物として大麻、覚せい剤、麻薬等が挙げられます。これらは1回の使用も法律で禁止されています。
薬物依存症は本人の意志が弱いからなるのではありません。
市販や病院で処方されている鎮痛剤、向精神薬なども医師の指示に基づいて使用する場合には問題ありませんが、その指示に反して過量に服用するなど誤った使い方をすると依存症になる可能性があります。
また、いわゆる「脱法ドラッグ」についても、法で規制されていないから安全というわけではなく、大麻、覚せい剤、麻薬等と同じ成分が含まれており、大変危険で違法なドラッグです。
その使用によって様々な問題につながることも有ります。
薬物依存症はその人のこころとからだに異変を起こし、薬物を使いつづけさせるだけではなく色々と深刻な問題をもたらします。
こうした2次的な問題も多くあらわれるため、薬物依存はその人のこころとからだに変化をもたらすだけではなく、その人の生活全般や周囲の人々にも被害をもたらします。
依存症になってしまった脳は元の状態には戻らないと考えられているため、完全に治るということは難しいと言われています。
ただ、きちんと治療を受け、薬物を止め続ければ多くの人は通常の社会生活を営み、失った大切なものを取り戻すことができます。
薬物依存症の回復には4つの段階があります
薬物依存症は、回復可能な障害ですが、時間がかかります。
ご家族や周囲の人々は、薬が止まっているかどうかということだけに一喜一憂せず、一歩距離を置いて気長に見守ることが大切です。
また回復には状況や段階に応じて医療機関や自助グループなど様々な機関が必要になります。